オーストラリアでの妊娠・出産の記録その③、今回はGPでの妊婦健診からいよいよ産院での健診に移ります。
前回の記事はこちら↓
この記事では
についてお伝えしたいと思います。
日本とオーストラリアの妊婦検診の違い
まずは日本とオーストラリアの妊婦健診や健康管理の内容の違いをまとめます。
細かいことを挙げるとキリがないですが、ざっくりとこんなところでしょうか。
体重管理がない
先ずこれが日本人には驚きですよね。
オーストラリアの妊婦健診ではあまり体重の増減にうるさくありません。
というか体重測定自体あまりやりません。
私は妊娠中たぶん最初のGPで測った1回しか体重測ってない気がします。。。
極端な体重の増減が見た目で明らかに分かる程のケースでもない限りは基本スルーという感じみたいです。
ちなみに、日本とオーストラリアの妊婦さんの体重増加の目安ってかなり違うんです。
16キロ増なんて日本だとかなりのお叱りを受けるレベルですよね。


私の友達は最終的に17キロ増えたけど何も言われなかったらしいです。
エコー(超音波検査)の回数が少ない
日本では毎回の健診の度にお腹の赤ちゃんのエコー画像を見ることができ、3Dエコーも広く普及していますよね。


う、うらやましい。。。
ここオーストラリアでは全妊娠期間を通して基本2、3回しか超音波検査をしません。
この3回のエコー以外にもハーモニーテストを受けた場合、プライベートの病院で余分にやってくれるケース、医師や助産師が判断した場合などにも追加エコーを受けるので、人それぞれではあります。


私はハーモニーテストも受けたので計4回。日本でも1回やりました。
食べちゃいけないものが少ない
妊娠中は食べ物や飲み物に気を使いますが、私が産院やGPで言われた食べてはいけないものは
- ソフトチーズ(カマンベールとか)
- 刺身
- わかめ等の海藻
たった3つのみでした。


お酒とたばこがダメなのは常識だからわざわざ書きませんよ!
むしろ刺身は日本では種類を選べば大丈夫な食品だと思うのですが、日本の魚介類の品質や衛生管理と比べたらオーストラリアで売ってる刺身は安全性が低いという事なのでしょうか?
まあこの辺りはGPによって多少意見が分かれそうです。
わかめにはヨウ素が多量に含まれていて、たくさん食べるとヨウ素過剰摂取になって赤ちゃんに悪影響を及ぼすそうです。


NSWではこのように妊婦さん向けの日本語のインフォメーション冊子がインターネット上で配布されているので、こちらの記事からアクセスしてみて下さい。
ちなみにコーヒーに関しては、私のタイ人の妊婦友達が「私は高リスク出産だからコーヒーは一日3杯までしか飲んじゃダメってGPに言われたの」と言っていたのですが。。。え??


むしろ通常時どんだけ飲むのかが気になる!
日本人は妊娠糖尿病の検査に引っかかりやすい
24-28週の間に妊娠糖尿病の検査があるのですが、ベテランのミッドワイフさんから貴重なアドバイスをいただきました。
どうやら、アジア人、特に白米をよく食べる日本人は糖尿病でなくても糖尿病検査に引っかかってしまう可能性が高いらしいのです。
日本とは検査基準か何かが違うのだそうです。


私の日本人の妊婦友達も擬陽性的な感じで検査に引っかかっていました。
検査に引っかかると、 指をプスッと刺す器具を使って自宅で毎日セルフ血糖値測定なので、かなりめんどくさそうです。
なので、検査の24時間前は白米を食べないようにしましょうネ。


代わりにステーキでも食べて欧米人を気取りましょう。
妊娠中でもやっぱりパナドール
健診時におそらく「妊娠中に解熱鎮痛剤が必要な場合はPanadol(パナドール)を飲んでね」と指示されると思います。


出た!オージーのパナドール万能説!
というのは冗談ですが、パナドールは妊娠中でも大丈夫な成分(paracetamol)で出来ているので安心なんだそう。
ちなみに同じく解熱鎮痛剤の Nurofen(ニューロフェン)は飲んでは駄目だそうです。


でもパナドールってぶっちゃけ効いたためしがないんだけど?
便秘にはプルーンジュース
妊娠中や出産後の便秘に悩まされる方は結構多いと思います。


私もその一人!
日本だと婦人科で酸化マグネシウム系のお薬を処方してくれると思いますが、オーストラリアでは「プルーンジュースで頑張れ!」というスタンスです。
確かに妊娠中・授乳中はなるべく薬を飲みたくないですが、プルーンジュースごときで便秘が解消したら世話ないですよね。
ちなみに産後すぐに別の助産師さんが Macrovicという水に溶かすタイプの便秘薬を勧めてくれました。


めっちゃ効く&お腹が痛くならないのでかなりお勧めです。
妊娠中に飲んでいいかは分からないので担当のミッドワイフor産科医に聞いてみて下さいね。
薬局にはセンナなども売っていますが、妊娠中は駄目と言われました。
イチジク干潮や、「ひぎぃいぃいいい!!!ごめんなさいごめんなさい!!!」と神に許しを請いたくなるほどの腹痛を伴う系の便秘薬(コー〇ックとか)はそもそもオーストラリアの薬局では見かけません。
産院(パブリック)での初めての妊婦検診の流れ
GPにプライベートかパブリックどちらの病院希望かを聞かれ、パブリックを希望すると住んでいる場所の地区のパブリック病院への紹介状を書いてくれます。


プライベート病院やバースセンターでの出産を希望する場合はこちらの記事もおすすめです!
電話でアポイントを取って、16週目に初めて産院へ出向き自分の担当になるミッドワイフとの顔合わせ&妊婦健診を行いました。
直接の担当ミッドワイフはまだインターンの学生さんでしたが(といっても五児のママ!)彼女のスーパーバイザーとして熟練の助産師さんが2人も同席していたし、皆すごく親切だったので何も不安はなかったです。
担当のミッドワイフは自身の連絡先を渡してくれて、「疑問や不安な事、体や胎動リズムに異変を感じたら何時でもいいので連絡を下さいね。」と言ってくれました。
24時間相談できる助産師さん(の卵)が付いているなんて心強かったです!


今でもその人とはSNSでつながっていて息子の誕生日にお祝いのメッセージをくれます。きっと彼女にとってもインターン時代の思い出深い出産だったんだろうなぁと思うと嬉しくなります。
産院での初回の妊婦健診の内容
初回の健診の内容です。
こんなかんじで盛りだくさんでした。


エコーはないけどな。。。
今後の健診の予定
妊娠中期の間は月1程度の健診、妊娠後期(28週以降)になると2~3週に1回の健診になります。


あとたまに血液検査があります。
百日咳のワクチンは妊婦さんだけでなく、パートナーや親、祖父母など新生児と濃厚接触する可能性がある人すべてに受けてもらうことになります。
Parenting Class (母親学級)
Parenting Class とは、日本でいう母親(両親)学級のこと。(パパママクラスとも言いますね。)
産院の一室で曜日ごとに開催されており、無料(一部有料)で受講できます。
産院以外でも有料で Parenting Class のコースを開講している団体などもあるようです。
参考までに、私の産院で受講可能な Parenting Class を紹介します。
Transition to Parenthood
「親になるための心構え」的なクラス。パートナーと出席します。
Bringing Baby Home
赤ちゃんが生まれた後のカップルの不和、つまり産後クライシスに陥らないために気を付けたいことを教えてくれるクラス。(有料:6時間で50ドル)
Pregnancy & Birth Workshop
陣痛・分娩・出産の流れを詳しく説明したり、無痛分娩と自然分娩について解説したりします。
合計8時間もある長いクラスです。
Support People Workshop
妊婦の周囲の人達 (パートナーや家族など) のためのクラスで、
妊婦中・出産後のママをどのようにサポートすべきかを教えてくれる有り難い内容となっています。
Caesarean Birth Workshop
Caesarean とは帝王切開の事。英語では他にC-Section という言い方もします。
帝王切開についてとその後の回復経過を学べ ます。
Refresher and NBAC (next birth after caesarean) Session
以前帝王切開で出産した人のためのコースです。
Breastfeeding Class
授乳のやりかたや母乳の重要性などを学ぶクラスです。
パートナーと受講している人もいました。


クラスで観たビデオの中のママさんめっちゃボロンしてたけどね!
Physiotherapy Classes
妊婦さんや産後ママのためのエクササイズクラスです。
骨盤や産後の緩んだ筋肉を引き締めるエクササイズや腰痛に効くストレッチなどを教えてくれます。
今回の記事で今後の妊婦健診の大体の流れはなんとな~くつかめたでしょうか?
次回以降の記事でもう少し詳しく掘り下げていこうかなと思っております。