「ハーフの赤ちゃん」と聞くと一般的に「目がパッチリ二重」「まつげが長い」「彫りが深い」なんていうイメージがありますよね。
国際結婚されたプレママさんたちの中には
「私は一重だけど、赤ちゃんは白人パパに似てパッチリ二重になるかしら?」
「パパが金髪だから、ひょっとして赤ちゃんも金髪になるかも?」
なんて考えたことがある人もいるんじゃないでしょうか?

私も「パパの高くて形の良い鼻が遺伝するといいなぁ」なんて思ってました。
ということで、今回は日本人ハーフの赤ちゃんに遺伝しやすい要素・優性/劣性遺伝についてまとめました。
遺伝しやすい外見のパーツ
遺伝しやすい外見の要素や特徴は、遺伝子の優性・劣性によって左右されます。

優性遺伝・劣性遺伝については後ほど説明します。
まぶた(二重>一重)
二重になる確率の方が高いです。
二重になるか一重になるかは一つの遺伝要素だけでなく、顔の色んなパーツが関わってくるのですが、ハーフの子が一重になる条件のハードルは結構高いです。

詳しくは後述します。
濃い色の肌(濃い>薄い)
濃い色の肌の方が優勢です。
黒い肌>褐色の肌>アジア人の肌色>白人の肌色
の順に遺伝しやすいので、ハーフの赤ちゃんの肌の色は濃い親の方に引っ張られます。
瞳の色(濃い>薄い)
瞳の色も濃い方が優性です。
黒目>茶色の眼>緑色の目>青い眼
ブルーアイは世界的に見ても希少であり、しばしば憧れの象徴とされます。

両親がブルーでも子供が茶色の目になることもあります。
髪の毛の色(濃い>薄い)
濃い髪の毛の色が優性です。
黒い髪>茶色い紙>赤い髪>金髪
色が関わる要素はだいたい濃い方が優性遺伝ですが、実際には中間になることが多いです。

ハーフの人の髪の毛は中間色の茶色が多いですよね。
髪の毛の形質(くせ毛>直毛)
くせ毛の方が直毛に比べて優性です。
強いカール>弱いカール>直毛
鼻筋(わし鼻>直鼻>凹鼻筋)
鼻の付け根が高い方が優性遺伝です。
鼻筋がわし鼻>真っすぐな鼻>低い鼻筋
鼻の穴(横に広い>縦に広い)
小堺一機さんのような鼻の穴の方が遺伝しやすいと考えられます。
鼻の向き(上向き>下向き)
鼻の穴の面が下を向いている方が優性遺伝です。
(赤ちゃんの鼻はおっぱいを飲む時に窒息しない様に鼻ぺちゃ上向きになっているのが普通です。成長と共に形が変わっていきます。)
鼻の幅(狭い>広い)
鼻の幅が狭い>鼻の幅が広い
鼻の形は、母親よりも父親の影響を受けやすいという説があります。
まつげ(長い>短い)
長いまつげの方が優性です。

私の息子もわりと和顔だけど、まつ毛はつけま並みです。うらやましい!
顔の形(丸>長)
丸顔の骨格の方が遺伝しやすいです。
骨格は親からの遺伝による要素が非常に大きいパーツです。尖ったアゴやエラなどは遺伝子やすいです。
アゴ(割れている>割れていない)
アゴが割れている方が優性遺伝です。
ケツアゴは遺伝による骨の形状やオトガイ筋の発達が影響しています。

いつか割れていないアゴが淘汰されて、人類全員がケツアゴになる日が来るのでしょうか?
えくぼ(あり>なし)
えくぼがある方が優性です。
えくぼの有無は顔の筋肉の付き方によって決まります。
耳たぶ(大>小)
大きい耳たぶは優性遺伝です。

金運の象徴・福耳は遺伝しやすいってことですね!
歯並び(悪い>良い)
歯並びが悪い方が遺伝しやすいとの事ですが、原因として小さい顎があげられます。
アゴが小さすぎると歯が綺麗に並ぶスペースがないからです。
近年では柔らかい食べ物が多くなりあまりアゴを使わなくなってきたので、ヒトのアゴがどんどん小さくなってきている、という進化的背景もあります。

口呼吸や指しゃぶりのしすぎなどの生活因子も歯並びに影響します。
そばかす(あり>なし)
白人の人に多いそばかすは先天的なもので、優性遺伝です。
舌(巻ける>巻けない)
舌を筒状に巻くことが出来る人とできない人がいるのですが、巻ける方が遺伝しやすいです。
つむじ(右巻き>左巻き)
頭のつむじの向きも遺伝の要素で、右向きの方が優性です。
金髪や青い目のハーフもいるの?
結論から言うと、金髪の日本人ハーフの方もごくまれにいます。

私の高校にも白い肌に綺麗な金髪のハーフの子がいました。
ですが、金髪や青い目は最も遺伝しにくい要素であり、親が金髪や青い目同士でも赤ちゃんに遺伝しないことが普通にあります。
なので、日本人ハーフの金髪や青い目は極めてまれなケースだと言えます。
赤ちゃんの頃に金髪であるケースはわりとあるようで、私のオーストラリアの日本人ママ友の赤ちゃんも、小さいときは結構明るめの金髪でした。
(旦那さんがスウェーデン系のオーストラリア人で、とても明るい金髪に青い瞳です。)
大きくなるにつれ段々と色が濃くなり、4歳ごろにはきれいなアッシュの茶色になりました。
彼女のように、赤ちゃんの頃は金髪、または金髪に近いハーフの子も結構いますが、成長につれてだんだんと茶色くなるケースが多いです。

僕も赤ちゃんの時はもの凄く明るい金髪でしたが、今はこげ茶色です。
多くの人種の赤ちゃんにとって成長と共に髪の色や瞳の色が変化するのはごく自然な事なのです。
一重のハーフもいるの?
一重になる条件は一つのの要因だけでなく、まぶたの脂肪の量(多いと一重になりやすい)や筋肉の付き方、蒙古ひだの有無などが関わってきます。
蒙古ひだとは?
蒙古ひだ(むずかしい言葉で内眼角贅皮とも)とは目頭を覆う部分の皮膚のことで、蒙古ひだの有無が一重に大きく関わってきます。
(目を大きく見せる目頭切開という美容整形術では、この蒙古ひだの部分を切ります。)
東アジアの人々では内眼角贅皮のある顔が典型的であり、中央アジアの人々の間でもありふれたものである。南部アフリカに住むサン人の特徴ともなっている。アメリカ先住民の内のかなりの人でも見られる。さらにヨーロッパの少数民族にも比較的よく出現することがある。
ーウィキペディアより引用ー

なので日本や韓国、中国などのモンゴロイド系だけでなく、イヌイットや北欧、アフリカの一部の民族にも一重や奥二重の人がいるのです。
また、蒙古ひだは鼻の付け根が低いほどできやすいそうです。
以上の事から、一重になるにはある意味沢山の条件をクリアしなければならないので、ハーフの子に一重の形質が現れるのはかなりレアなケースだと言えます。
(有名人だとハーフモデル・女優のデヴォン青木さんはちょっと一重っぽいですが、正確には奥二重です。)
ちなみに、欧米人の赤ちゃんでも生まれたばかりはまぶたの脂肪の量が多いので、一重の場合があります。
ハーフの赤ちゃんも生まれてすぐは一重でも、しばらく経つと二重になる事がほとんどのようです。
まとめると、金髪や青い目、一重などの劣性遺伝要素がハーフの子に表れるのは稀なケースですが、ありえないというわけではないのです。
必ずしも優性の形質が発現するとは限らない!その理由
上記で遺伝しやすい優性の外見の要素について挙げましたが、優性だからと言って必ずその形質が現れるわけではありません。
あくまで「強く出やすい」というだけです。
※優性・劣性と言うと遺伝に優劣があるように聞こえてしまうので、現在は新しい呼び方「顕性遺伝子」と「潜性遺伝子」に統一する流れがあります。
そもそも優性遺伝・劣性遺伝とは
遺伝の優性の法則は昔メンデルさんと言う人がエンドウ豆の交配の実験を通して発見しました。

学校でも習う有名なメンデルの法則ですね。
遺伝子には外見上に表れやすい優性遺伝子と、優性遺伝子に負けて表面上に現れてこない劣性遺伝子があります。
遺伝子は対になって構成されていて、子供は両親からある一つの要素に関する遺伝子を一つずつもらいます。
例えば、金髪の遺伝子をパパからもらい、黒髪の遺伝子をママからもらった場合、黒髪の遺伝子の方が優勢なため、赤ちゃんが金髪になることは極めてまれなのです。
人の遺伝子のしくみは単純ではない
しかし、ヒトの遺伝子はエンドウ豆よりもずっと複雑です。
遺伝には解明されていない部分も含めもっと様々な要因が関わっているといわれており、優性だからといって100%現れるとは限りません。
髪の毛や目の形・色など外見上の色々な要素は多くの遺伝子が関係しています。
また、どちらか一方と同じになるよりも、白い絵の具と黒い絵の具を混ぜるとグレーになるように、パパとママの中間になる事が多いです。

私の赤ちゃんも黒髪ではなくこげ茶です。

蒙古ひだはありますがぱっちり二重です。
また、遺伝には隔世遺伝や突然変異なども起こります。
以上の事からも、ハーフの子に劣性遺伝であるはずの金髪や青い目が現れる可能性はゼロではないと言えます。
どんな見た目でも我が子が一番可愛い!
見た目関係なく、自分の子供は特別な存在であり、一番可愛いものです。
私も、息子が生まれる前は「パパに似て欲しいな~」なんてことを思っていましたが、実際はママ似の方が嬉しさ倍増でした(笑)
たとえ自分にとってコンプレックスな部分が似ても、すべてが可愛くて愛おしく見えるから不思議です。

私のブサイクな幼少期の写真を旦那の家族に見せびらかす両親も、こんな気持ちなのでしょう。
特に国際結婚で海外在住の場合、自分の家族は全員日本在住&相手側の親族勢に囲まれて暮らす場合も多いので、子供が自分に似ていると味方が増えたような気分になります(笑)
はやくお腹の中のかわいい赤ちゃんに会えるといいですね!
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